軽便鉄模アンテナ雑記帳

軽便鉄模アンテナ管理人の雑記帳です。ナローゲージ鉄道模型の話題が主

トロリープラキットの思い出(または「裏・たまでん物語」)

★先日トラムウェイの16番プラキットの玉電80を買ってきました。さっそく作ってみたのですが、張り上げ屋根なのに車体と屋根の継ぎ目が妙な所にあって(ベテランNゲージャーなら「昔のグリーンマックス近鉄伊豆急と同じ」と言えば分かるかな?)、継ぎ目消しが面倒です。この製品は塗装済みキットを買って、継ぎ目消しなんて考えずにバリバリ作って遊ぶのが良いかも・・・
★そういえばハセガワの桃太郎電鉄(土佐電600)や江ノ電100、都電7000の1/80スケールプラモを発売当時に大量に買い込んだのですが、押入れのどこかに埋まったままだなぁ。それぞれ1個ずつは組み立てましたけど、後は罪庫です(苦笑)
最初に出た桃太郎電鉄のプラモ(以下「桃電プラモ」と略)は、そもそもゲームメーカーのハドソン*1ノベルティとしてプラモメーカーのハセガワに製作を依頼、その後でハセガワから一般発売されたものでした。当時、某駅駅前商店街にあった居酒屋「浜太郎」*2で開催されていたモデラーの集まり(飲み会とも言う)に行ったら、みんな桃電プラモを買って持ってきていた事がありました。それだけインパクトがあった製品だったという事でしょう。Nゲージャーの方が「これを機会にHOにも・・・」と購入された例も多かった様です。
ワタシはたまたま入手できただるまやの路面電車用動力を組み込んで動力化しましたが*3鉄道模型大手卸の三ツ星商店が桃電プラモ用の動力化キットを発売。プラモ同様こちらもかなりのヒット商品となった記憶があります。このキットの製造を請け負ったのは乗工社で、同社の1/87玉電用を流用したプラフレームの動力ユニット+真鍮プレス製の床板という構成でした。卸問屋である三ツ星の製品という事で同社と取引のある店にしか入荷しなかったのですが、のちに乗工社自身のブランドで再度発売されて、他の問屋経由でも流通しました。
そういえばTMS(鉄道模型趣味)誌に「たまでん物語」なるエッセイを書かれた桑原茂一*4が、この桃電プラモを玉電カラーに塗装し、1/87の玉電と並べても違和感はないと言っておられたのが妙に記憶に残っています。
★桃電プラモの思わぬヒットに気を良くしたのか、ハセガワは「MODEMO」のブランドで1/80江ノ電100と都電7000をプラで発売。今度はエンドウと提携して、MPギア+キャノンモーター使用の動力装置を入れた鉄道模型バージョンも発売しました。この鉄道模型バージョンの方には塗装組立済のボディも入っていて、これはHOプラの新たなる展開か・・・と思ったのですが、実際にはちょっとイマイチな製品でしたね。プロポーションなんかは悪くないんですが、Zパンタやビューゲルがエッチングの弱々しいものだったり、江ノ電は台車の形状が変だったり、動力装置もかなり無理やり感が強い(MPギアなのでちゃんと調整すれば走るのですが)品物でした。
その後ハセガワ=モデモは16番で都電6000とJR東海373系を発売。これらは完成品となり、江ノ電や都電7000よりはかなりまともな鉄道模型になりましたが、自社製となった動力がイマイチだったり、車体と床板のはめ合いがゆるかったりで、ちょっと残念でありました。その後に出た箱根登山モハ2は大分良くなったみたいでしたが(ワタシは買いませんでした)、それとほぼ同時にモデモは恐るべきものを発売したのです。Nゲージ路面電車・・・都電6000と桃太郎電鉄号です。
★それまでNゲージ路面電車は、KATOのポケットラインの「チビ電」か、グリーンマックスのダミーのプラキットの都電*5位しかありませんでした。あとは真鍮キットではTOMIX富士重工LEカー(レールバス)の動力を使うタツヤ模型の広島電鉄900位でしょうか? それが突然、多少腰高であれどちゃんと1/150スケールになっているNゲージ路面電車が出たのですからびっくり仰天です。しかも恐る恐る買い求めて走らせてみれば、「ちゃんと動く」どころか「非常に良く走る」ではありませんか!
このNゲージ路面電車シリーズの成功の要因の一つは、それまでNゲージに使われていたキドマイティやマブチスキュータイプよりも一回り小型の、本来は携帯用機器などに使われるモーターに着目して使用した事でしょう。後にこのタイプのモーターは、アルモーターやIMONミニモーターとして鉄道模型用にチューンされたものが販売されるようになりましたし、KATOのBトレ用動力や最近のTOMIXの動力もこの種のモーターを使い、良好な走りを得ています。
閑話休題、その後のモデモのNゲージ路面電車シリーズの充実ぶりはここで書くまでもありませんが、16番については事実上撤退という事でしょう。少々残念な気もしますが、妥当な判断かもしれません。
また、桃電プラモの動力化でコラボした三ツ星商店と乗工社は、どちらも倒産・廃業してしまいました。桑原茂一氏もTMS誌上に登場することはその後ありませんでした。桃電プラモを買ったのはついこないだの様な気がしましたが、もう10年以上前であることに気がつきました。
セガワ=モデモの16番撤退後、2004年から2005年にかけて、技術評論社の書籍扱いの1/80プラ製完成無動力路面電車が付属した街の風物詩「路面電車」シリーズが出ましたが、これはかなり残念な出来でした。
個人的にはNゲージでモデモの良く出来た路面電車がある今、HOでトロリーをやる気力はかなり減退しています。Nゲージならストラクチャーもアクセサリーも豊富ですし。と言いつつも、最初に書いた通りトラムウェイの玉電プラキットを懲りずに組み立てていたりする訳ですが(笑)
★そうそう、三ツ星商店といえば、雑誌の広告でグリーンマックスNゲージの都電6000(前述のようにこれはダミーの無動力キット)に組み込む専用動力ユニットの写真を掲載した事がありましたが、実際に発売されたのでしょうか? 時期は桃電プラモ用動力を出した後だったと思いますが、その後すぐにモデモのNゲージ都電6000が出てしまいましたので・・・ あと、ナローで津川の西大寺(無動力のプラ車輌)に組み込む動力キットも発売したと記憶していますが、これも実際に見た事がありません。
乗工社も1970年代末に「接着剤で作るメタルキットシリーズ」の一つとして、トミックスのキハ02レールバス*6の下周りを使うフリーのNゲージ市電キットを発売した事がありました。当時小学生だった自分には買えませんでしたが、もう一度現物を見てみたいものです。

*1:もともと「ハドソン」という社名自体がC62=ハドソンってところから来ている話は有名

*2:その後駅前再開発のために閉店してしまいました

*3:桃電プラモ発売当時、だるまやの路面電車用動力装置は品薄だった記憶があります。

*4:「くわばらもいち」と早口で87回言ってみよう・・・と知り合いに言われたんですが、意味がよく分かりません。それはともかく、スネークマンショーで有名な桑原茂一氏とは同名ですが他人の模様です

*5:走らせる事を夢見た人は多かったが、実際に動力を組み込んで走らせるのは相当なスクラッチビルダーでもない限り無理でした

*6:今売られているキハ02でなく、昔の香港製のキハ02です