軽便鉄模アンテナ雑記帳

軽便鉄模アンテナ管理人の雑記帳です。ナローゲージ鉄道模型の話題が主

ダイヤペットの軽便機関車

http://page4.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d106863729
ツイッターで話題になったヤフオクに出ている謎の軽便機関車ですが…
これは米澤玩具(ヨネザワ)のミニカー「ダイヤペット」で出ていたB101タンクロコという製品です。
ネコ・パブリッシングの「ミニチュアカー考古学」*1収録の川端昭男氏*2による「ダイヤペット小史」には以下のように記載されています。

●No.287 B110タンクロコ
ダイヤペットの鉄道モデルの第一号車で、貴重な一台ともいえる。(中略)
本体にモーターを組み込み、パッケージにセットされている単5型乾電池一本で駆動するようになっている。なおこの企画はナショナルが単5型乾電池を電器店玩具店に売り込むためのタイアップがなされており、パッケージにもハイトップの写真を入れていた。スケールは特に決められていない。電池でモーターが回転するとピストンが可動するようになっている。
昭和47年7月発売 \500

(文中では「B110タンクロコ」となっていますが、ナンバープレートには101と書かれていますのでこれは誤植かと思われます。)
ヤフオク出品者の方は「線路に通電しても動きません」と書かれていますが、それもその筈、線路から集電して動くのではなく内臓した電池で動くのでありました。ボイラーがやけに太いのは、この部分に単5電池*3が入るからなのです。
しかしゲージが9ミリでほぼ1/80ナローサイズというのは、今回初めて知りました。
ダイヤペットはこの後にほぼNゲージサイズのEF66などを出していて、それに動力を組み込んでNゲージ化した記事がTMS誌に出た記憶があります*4
ダイヤペットとしては鉄道物はこのタンクロコが最初だったとありますが、1960年代に米澤玩具はHOサイズ(1/80)のプラモデルで小田急SE車や国鉄101系などを出していた事があるそうです。
そうそう、若い人には「ダイヤペット」といってもピンと来ないと思いますが、トミカ、そしてトミカがお手本としたであろうマッチボックスが登場するまでは、玩具としてのミニカーも1/40〜1/43サイズが主で、日本でミニカーといえばヨネザワのダイヤペットという時代があったのです。1994年にヨネザワはセガエンタープライゼスに買収されてセガ・ヨネザワ→セガトイズとなり、ダイヤペットはセガトイズからアガツマに譲渡され、現在はラインナップを働く車や建機などに絞って存続しています。

鉄道物もあるのですが、おもちゃ売り場で検分してみると、鉄道模型としては中途半端なスケールで、あまり使えそうにはない様です。

*1:この本はトミカ登場以前の国産初期のミニカー…ミクロペット、モデルペット、ダイヤペット初期…や、幻のブランドともいうべきリーンレプリカやカドー製品についても網羅しています。国産ミニカーの歴史に興味のある人は古本屋で見かけたらゲットしておくと良いと思いますです…っていうかこういう本を再販するのが経営的にも良いんでないですかね>ネコ社の中の人

*2:「ダイヤペットの生き字引」とも呼ばれた方で、ダイヤペットの企画に長年たずさわられた方。後に川端企画として独立され、1990年代にはエポック社の1/43ダイキャストミニカー「M-TECH」のアドバイザーをされたり、自身のブランド「J-43」で国産旧車のアンチモニー製ミニカーを発売されていました。

*3:最近は単4の方がメジャーで、単5乾電池ってあまり見かけないですよね。鉄道系玩具ではバンダイの「ミニミニレール」が単5電池を使っていたなぁ。

*4:EF66は人気が高かったものの、Nゲージ関水金属-KATOから発売されたのは1978年頃とずいぶん後になってからでした