軽便鉄模アンテナ雑記帳

軽便鉄模アンテナ管理人(うかい)の雑記帳です。ナローゲージ鉄道模型の話題が主

湘南軌道本社跡と「軽便鉄道と東海道メモリアル」展


神奈川県の秦野市中井町二宮町・大磯町により、湘南軽便鉄道(のち湘南軌道)の動力化100周年を記念した「湘南軽便鉄道1世紀記念事業」の一環として、写真パネル展「軽便鉄道東海道メモリアル」が開催。本日2月11日が最終日との事でしたので、今も二宮駅近くに残るという湘南軌道本社建物の見学を兼ねて、会場である二宮の生涯学習センターラディアンへと向かいました。

東海道線に乗って到着したのは二宮駅。湘南軌道はここ二宮から秦野までを結んでいましたが、今は神奈川中央交通バスが秦野まで走っているようです。

二宮駅から歩くと直ぐに、ネットその他でみた「あの建物」が見えてきました。

ここが湘南軌道の本社および二宮駅の跡であり、本社だった建物が今もなお残存しているのです。


これが元本社社屋だった建物です。大分痛んではいますが、改造を加えられた上で1Fが商店として使われています。

建物の横が最近駐輪場になった様ですが、その名前がなんと「湘南軽便駐輪場」。ナローファンなら自転車を止めたくなってしまいますね。


軽便軌道が走っていた道路をしばらく歩くと、会場のラディアン(二宮町生涯学習センター)に着きました。

いきなりこんな線路が展示されていますが、これは2008年に二宮町ITふれあい館近くの駐車場(すなわち湘南軌道二宮駅だった付近)から掘り出されたもので、軌間は610mm。湘南軌道は762mmですので、「本線での使用でなく、土木工事の際に用いられた可能性が高いといわれています」とあります。
レールと鉄枕木が一体となった軌匡(ききょう)ですね(DMCの皆さんが喜びそう…)


今回拝見したかったのが、こちらの湘南軌道本社社屋ジオラマ(HOナロー)。詳細な記事はこちらにアップされていますが、なかなかの力作であります。→湘南軌道 - 湘南軌道二宮本社屋ジオラマ
上記Webページに作者ご自身による綺麗な画像がありますので、そちらをご覧になって下さい。鉄道模型誌での発表記事も期待したいところです。

置かれている車輌はIMONの雨宮とナローガレージの雨宮客車。いずれもHOナロー製品の中で湘南軌道の車輌に近いタイプのものが選ばれています。


再現された模型と、現在の風景を同じアングルで見てみます。こうしてみると、現役当時に線路がどのようになっていたのかがよく分かります。左側が旅客ホーム、右側は国鉄二宮駅構内の貨物ホームへ向かう線路だった様です。


そしてこちらは、今回二宮町に寄贈されたOナロー(1/46)のモジュールレイアウトです。二宮駅から水無川までの風景を再現したものだそうです。


置いてある車輌は、機関車はオレンジカンパニー製品とおぼしきコッペル、客貨車は自作でした。今であれば、客車はアルモデルの小型ボギー客車Aが使えると思います。

これは展示されていた森家所蔵のアルバムの中にある写真で、映画の撮影に湘南軌道が使われた際の写真と言われていますが、その映画を是非見てみたいものです(映画に詳しい方なら何か手掛かりをご存じでしょうか?)