軽便鉄模アンテナ雑記帳

軽便鉄模アンテナ管理人(うかい)の雑記帳です。ナローゲージ鉄道模型の話題が主

贔屓を引き倒す以前に立っていないのでは?

有煙さんこと、ゆうえんさんがブログで興味深い事を書かれています。

で、それを読んで思ったことをいくつか
★上の記事にある「やめてくれ」とメールが来た「悪口」というのが、具体的にどこの製品のどういう事例なのかは書かれていませんが、ゆうえんさん近辺の事ですから16番とか12ミリとかその辺りだと想像しているのですが、ぶっちゃけその辺りの製品を出す小メーカーなんて、常連だけを相手に細々商売しているバーとかスナックみたいなもんじゃないですかね?
そういうバーとかスナックとかを食べログ辺りでdisったら、そりゃ「やめてくれ」と言われる気がします(笑)
しかし、やめてくれとメールが来る位なら可愛いかも。昔KATOとマイクロエースの同じ車種を一緒に走らせて遊んでいたら、何故かマイクロエースの方が走行音が静かだったのですよ。その話をミニレイアウトの巨匠・Mさん(仮名)と雑談している際に話したのですが、Mさんはレイアウト関連の会合でNゲージモジュールレイアウトの人達、しかもKATO信者である人達の前でその話をしちゃったんですね。「そんな事があるか!」とボコボコにされた上に、最後は自己批判させられたとか。怖いですね〜
★ところで鉄道模型趣味(TMS)誌の製品紹介についてですが、先輩方が例に挙げておられる1960年代なんて、毎月1〜2製品しか取り上げられていないのでありますよ!
★そもそも新製品の出る数が現在とはケタ違いに少ない(1ケタどころか3ケタ位違うのでは?)上に、出ている製品全てを紹介していた訳でもないのです。そしてメーカー提供のサンプルの他に、編集部でも購入したりしている*1。紹介する数が少なかったからこそ出来た事でしょうし、今見たいに1ロットのみ生産、かつ発売即完売なんてことはなかったのです*2
★翻って現在はどうでしょう? 有井=マイクロエースの製品乱発を「月刊マイクロエース」なんて揶揄する声がありましたが、最近は「月刊KATO」「月刊トミーテック」となっている。Nゲージプラ量販品ですらこうである上に、各種のゲージ製品が多数出ているのです。我々の好きなナローの分野でも、毎月何がしか新製品が出ているではありませんか! 各誌とも製品紹介のページ数が増えた上に、ギチギチに詰まっているのは御承知の通りです。
★プラモデル雑誌だと、新製品の組立レポート(場合によってはメーカー提供のテストショットを使用)を掲載していますが、全ての新製品ではありません。手元にある月刊モデルアート2016年7月号を見ると、NEW KIT REVIEW欄は1/72飛行機、1/35AFV、1/24自動車、1/700艦船×2の合計5キット。これに対して新製品欄である「でものはつもの」欄に掲載されている新製品(写真と簡単な説明で紹介)は約150種類もあります。結局一握りの製品をピックアップして紹介するしかないのです。鉄道模型誌でも、とれいん誌やRMM誌の製品紹介は近年そのような方向になりつつありますね。
鉄道模型雑誌の場合、製品価格が高価なので、メーカーのサンプル品は「提供」ではなく「貸与」が大半な様です。また、1つしかないサンプルが各出版社を回る事も多いとか*3。このような状況では、余程注目されるような製品でない限り、キットの詳細な組立レポートなどというのは無理で、サンプルのキットと組立見本をもとに紹介を書くしかないでしょう。そもそも組みたてた上で批評記事を書いても、それが雑誌に掲載される事には市場に「在庫なし」ではバイヤーズガイドとして意味が無いと思います。
★だらだらと書いていたら収拾がつかなくなってきたので、この辺りで終わりとしますが、ゆうえんさんの指摘されている「贔屓の引き倒し」についてはそういう事はあるかもしれないね〜と思う一方、製品紹介欄の現状については、やま氏の不在とか広告主へのおもねりとか以前に、「昔と製品の数が桁違い!」が大きな原因ではないかと思う次第であります。ハイ。

*1:これは後発のとれいん誌でも初期の頃ではそういう事例があり、「編集部が購入した〜」というフレーズが時たま出てくる

*2:発売直前や直後でなく、しばらく経ってから紹介されている事も多い。1970年代の事例だが、関水金属-KATOのNゲージEF65は、パンタが全金属の初回製品ではなく、パンタがプラ+金属になった改良製品で初めて紹介されている

*3:某メーカーは「次はエリエイに送って下さい。その次はネコ社に…」と指定しているとか。まるで回覧板ですな。