軽便鉄模アンテナ雑記帳

軽便鉄模アンテナ管理人の雑記帳です。ナローゲージ鉄道模型の話題が主

Nゲージファインマニュアル5・SL機関区のストラクチャー

SL機関区のストラクチャー (Nゲージファインマニュアル)

SL機関区のストラクチャー (Nゲージファインマニュアル)

★今回で5号目(5冊目)となるSHIN企画の「Nゲージファインマニュアル」。今回は王道ともいうべき「SL機関区のストラクチャー」であります。
蒸気機関車のたむろするセクション…というのは昔から定番。Nゲージでは各種ストラクチャー製品が発売されて、それを並べるだけで手軽に作れる…と思いきや、実はそうでもないのですよね。
Nゲージは新型電車を主体とした製品化だった事もあってか、蒸気機関車に似合うストラクチャーが案外少なかったのです。昔のさくら工房の木造機関庫ペーパーキットやしなのマイクロのエッチングによるレンガ庫がかなり長い期間に渡って珍重されたり、PECOやヘルヤンのレンガ機関庫が定番的に輸入されていたのも、蒸気機関車に似合うストラクチャーのラインナップが貧弱だったからなのでありましょう。
★今回の本では、トミーテックジオコレの三線レンガ機関庫、KATOの木造機関庫を加工グレードアップする記事の他、プラ材自作による小型単線機関庫、給炭台、給水塔とスポートの記事、それに加えてシーナリーセクション2種の製作が掲載されています。最近、Nゲージ蒸気機関車製品は新規設計で完全リニューアルされたり、新機種が発売されたりと賑やか、そのディテールも一昔前とは比べ物にならない程進化していますが、ストラクチャーに関してはそれに釣り合いが取れる様にするには加工が必要、かつ不足するものは自作が必要な状況であることを本書を見てあらためて認識しました。(まぁ、工作好きには何でもかんでも市販完成品で揃ってしまうより、その位の方が楽しいのですけれどね…)
★では、市販ストラクチャーを加工したり、ストラクチャーを自作したりして…と思っても、参考になる雑誌記事やWebページは少なく、案外困るもの。その時に助けになるのがこの本かと思います。今までのNファインマニュアル同様、今回も蒸気機関車の機関区のストラクチャー「だけ」で1冊になっており、非常に密度が高い本になっています。
例えば、ジオコレのレンガ機関庫のグレードアップ記事では屋根に煙突を取り付けているのですが、普通だと「プラ材で煙突を追加しました」の1行で済まされてしまうところ、この本ではほぼ1ページを費やして素材からの煙突の製作とそれの取り付け方について記載されているのです。これは初心者ならずとも有り難いです。
プラ材自作による小型単線木造機関庫や給炭台などは、他のストラクチャーとバランスの取れる程良い細密感の設計。これはちょっと作ってみたくなります。雑誌等でストラクチャーの自作方法の記事はあっても、骨組みから組む様な細密・精密過ぎる作品の記事が大半。普通の人が市販品で足りない建物を補う為に自作…という需要にこたえる記事は殆ど見掛けないと思います。
★そういえば、レイアウト関連の入門者向け書籍はあっても、線路の敷き方やシーナリーの作り方の解説が主で、ストラクチャーそのものの作り方はあまり書かれていない気がします。そういう意味で、Nゲージファインマニュアルがレイアウト関連、それもストラクチャーを主なテーマとしているのは、良い所を突いているな〜と思う次第であります。
★そうそう、ナロー界隈では「ナローゲージファインマニュアル」も出して欲しい…との声もチラホラ。そういえばSHIN企画の橋本さんがメンバーであった「87分署」は、「軽便鉄道レイアウトの製作」や、子供の科学軽便鉄道レイアウト連載など、後年まで参考にされるようなナロー入門者用記事を残しているのでありました。