★先日、ものぐさ太郎さんがTT9について書かれていたので、いろいろ思った事を書き留めておきます。話があっちこっち飛ぶけどご容赦を。
TT9どこが悪い | 俗世界の車窓から
★Nゲージ(の量産品)に較べてTT9は非常に高価であるけれど、16番や1/87・12mm(HOj/HO1067)のブラスモデルと比較すれば、ことさらに高いという訳でもなく、普通か少々安い位の価格です。完成品で20万円コースですが*1、キットだと蒸機で10万弱、客車で2万弱位で、まあそんなもんでないの?と思いますよ。高いけど。
★1/87・12ミリが「正しいHO」*2を目指しているのに対し、TT9は「小さな16番」*3を目指しているのでは? こう書いても意味が分からない人も多いでしょうが、tt-9プロジェクトのWebページのトップにある写真を見て下さい。
http://home.t09.itscom.net/tt-9/
TT9のC62の後ろにあるカメラをご存知の方も多い筈。ハーフサイズの一眼レフカメラ、オリンパス・ペンFTです。これがニコンFでもキヤノンF−1でも、あるいはリコーオートハーフでも無いところがミソです。つまり、TT9が目指しているのは「小さな本格高級品」なのでしょう。
★TT9はNゲージの線路を利用しているけれども、それはHOナローの製品がNゲージと同じ9ミリなのと同様の事であって*4、Nゲージとはまったく性格を異にするものでしょう。また、ファインスケール云々とは言っているけれど、結果的にそうなったというか、市販のNゲージの線路を使えるようにファインスケールである事を利用したのでは?と思うのですよね。
★「それだったらNゲージでブラスで作れば良いじゃん!」という意見もあるかと思いますが、やっぱり「Nゲージと一緒にされたくないわい」みたいな本音もあるかもしれないですし、Nゲージの高級品というのがなかなか根付かないのも実状かも*5。10年以上前にモデルワーゲンも「ワーゲンミニ」と銘打ってNゲージのブラスキット(確か9200とかだったような)を予告しましたが、結局実現しませんでした。
★あと、普及云々の話も、16番やNゲージのような大衆ゲージと、12ミリやTT9のようなマニア向けゲージでは違うような気がします。多くの人達に鉄道模型を楽しんでもらうべく生まれた大衆ゲージは普及が目的?でしょうけど、そういう大衆ゲージに飽き足りない人向けのゲージは、別に普及しなくても誰も困らないのでは? おそらく50人ぐらい固定ファンがいれば、業界的にも回っていくような気がします。最近良く言う「エコシステム」ってやつね。
tt-9プロジェクトの製品はOナローでお馴染みのオレンジカンパニーが手掛けていますが、お手軽系Oナローが出る以前の高級?Oナローの場合、固定客50人、フリの客50人で生産数100台という世界だったと、事情通の人から話を聞いた事があります。
(つづく…かも)