軽便鉄模アンテナ雑記帳

軽便鉄模アンテナ管理人(うかい)の雑記帳です。ナローゲージ鉄道模型の話題が主

猫屋線でナロー鉄道模型に入門した人にオススメの一冊

(2022/06/30追記)本記事は2021年11月現在の状況で記載しましたが、その後「軽便探訪・新装版」が発行されました。
keuka.hatenablog.com
実はこの「軽便探訪」、本記事執筆時点でもオススメしたかったのでありますが、新本が入手不可能でしたので泣く泣く外していたもの。それが2022/3に新装版として復刊。SNSなど見て頂ければ分かると思いますが、多くの方が絶賛されております。
2022/6時点で猫屋線でナロー鉄道模型に入門した方になにか一冊オススメするとしたら、まずはこの「軽便探訪・新装版」となります。二冊目以降として、本記事でご紹介した本を検討してみるとよいでしょう。
上記を頭に置いた上で、以下の記事をお読みいただければ…と思います。
(追記ここまで)

今から丁度5年前、猫屋線第一弾が発売された頃にこういう記事を書いていたのですが、5年経っていろいろ状況も変わってきましたので、アップデートしてみる事にいたしましょう。
最初にお約束。amazonへのリンクを貼ってありますが、必ずしもamazonでの購入を推奨している訳ではありません。
状況によってはマーケットプレイスでの高額転売品を買わされるハメになる事もありますので、ご注意を。
また、ご紹介する書籍は、いずれも2021年11月現在、新本が入手可能なものとしています。

実物関連書籍

★実物の軽便鉄道の資料として、現在入手しやすく手軽なのは、諸河久氏の「モノクローム軽便鉄道」でしょう。
1960年代に残っていた軽便の写真集ですが、どの写真も車輌単体ではなく情景をとらえており、日本型ナローレイアウトを作ろうという方にはイメージや雰囲気を掴む上で、まず最初の一冊としてお勧めであります。
www.shosen.co.jp
機芸出版社 頸城鉄道の記録 | 鉄道模型 Models IMON
機芸出版社 沼尻鉄道の記録 | 鉄道模型 Models IMON
機芸出版社 静岡鉄道駿遠線の記録1968〜70 | 鉄道模型 Models IMON
★特定の鉄道について、その情景をより知りたい…となったら、SHIN企画(発売:機芸出版社)の「記録」シリーズがお勧め。「静岡鉄道駿遠線の記録」「沼尻鉄道の記録」「頸城鉄道の記録」と、今までに三冊が発行されています。
ナローの実物の書籍は多数出ていますが、このシリーズが良いのは模型ファンがレイアウトを作る視点で撮影された写真で構成されていること。
ネット通販系書店ではあまり扱われていませんが、モデルスIMONのWebショップには在庫がありますし、一般書店でも取り寄せできます(その際は「発売:機芸出版社」と申し添える事を忘れずに)。
軽便鉄道時代 (キャンブックス)

軽便鉄道時代 (キャンブックス)

Amazon
★一般書店でも買いやすい本では、JTBキャンブックスの「軽便鉄道時代」があります。過去日本に存在した軽便鉄道全てを収録した辞典的一冊。各鉄道毎の記述は多くはありませんが、貴重な写真も多く、辞典代わりに手元に備えておきたい一冊です。JTBキャンブックスでは「全国森林鉄道」も手元に備えておきたい一冊。日本のナロー鉄模界では軽便鉄道と並んで森林鉄道(林鉄)も人気が高いですが、林鉄に興味ある方はまずはこの本を手に入れておきましょう。
www.shosen.co.jp
★北海道独自のナロー鉄道であった簡易軌道も近年はナロー鉄模ファンに人気があり、猫屋線シリーズでも「富別簡易軌道」として発売されましたが、その簡易軌道に関する資料では釧路市立博物館が発行している「釧路・根室の簡易軌道」がお勧め。博物館発行の図録なので一般書店や模型店では扱っていませんが、神田神保町書泉グランデでは取り扱っています(ネット通販もあり)。値段も安いので、簡易軌道に興味ある方は是非入手しておきたい一冊です。
【常設展示スタート・記録集増補改訂版発売】開拓を支えた小さな鉄路「釧路・根室の簡易軌道」|釧路市立博物館
★簡易軌道では、レイルロードの「簡易軌道の風景」もおすすめの一冊。簡易軌道にハマった人ならば、上記「釧路・根室の簡易軌道」と合わせて揃えておきたい一冊。
★この他、ネコパブリッシングの「RMライブラリー」にナローの鉄道や車輌を扱った号が多数ありますが、どうやら軒並み版元品切れの模様。模型店などで興味あるテーマを扱った号の在庫が残っていたら、入手しておいた方が良さそうです。

模型関連書籍

さて、ナローの実物関連書籍の次は、ナロー模型関連の書籍をご紹介…と思ったのですが、ここからは急に筆が重くならざるを得ないのです。
というのは、現在新本で手に入るものが殆どないのが実情。
前回ご紹介した「ナローゲージ鉄道模型入門」はなかなか良い本だったのですが、品切絶版になってから久しい状況。

★今唯一新本で手に入るのは池田邦彦氏の著書「机の上の小さな鉄道レイアウト作り ~1万円から始める30×30cmの鉄道風景」。HOナローで300×300ミリのミニレイアウトを作る過程を解説した入門書で、まずは腕試しに小さなナローレイアウトから作ってみたいという方にピッタリの内容でしょう。★ナロー模型の本ではありませんが、松本典久氏の著書「大人の鉄道模型入門」は、Nゲージだけでなく、HOゲージの真鍮キットの作り方やゲージやスケールについての解説もあり、鉄道模型をより深く楽しみたいという人に対しての糸口となる内容となっています。
多くの方はNゲージに親しんでからナローやHOに手を出す…というルートだと思うのですが、たまにいきなりナローから始めた…という方もおられる様です。そういう方にも丁度よい入門書ではないかと思う次第。
既にNゲージ等に親しんでいる方ならともかく、鉄道模型そのものに入門したばかりで右も左も分からない…という方は、ネットであれこれググるよりも、良くまとまった入門書を読む方が理解が深まる近道だと思いますので、本書を特にお勧めしておきましょう(紙版だけでなく、kindle版もあります)。