A型フォードは、あの有名なT型フォードの後継車。戦前は日本でも生産されており、鉄道車輛にもそのパワーユニットが多用されておりました。
特に、単端式気動車ではボンネット丸ごと利用される事が多く、HOナローではアルモデルから「A型ボンネット」としてボンネット部分のパーツが発売されている程。客車を見るとA型ボンネットを付けたくなるナローゲージャーも少なくないかと存じます。
閑話休題、先日の例会で単端に使われていたA型フォードのボンネットの話題になったので、手元にある画像を掘り出してきました。題して「A型フォードの角度」
▲これは足尾のフォード復元車。その名の通り、A型フォードのエンジンとボンネットを利用した機関車です。このラジエターグリルは、1928~29年型のもの。エンジンが随分と低い位置にあることにも注目。
▲こちらはナンバーからすると1930年型の模様。上の1928~29年型とはラジエターグリルの形状が変わっていますね。この個体は左ハンドルであり、クラシックカーとしてアメリカから持ち込まれた車の様です。
▲シンプルなダッシュボード
▲こちらは右ハンドルなので日本で生産されたものですね。千葉工業大学体育会自動車部が保有する個体で、昭和30年代にOBから寄贈され代々受け継がれてきたものを、近年レストアしたとの事(エンジン回りばかり見ていて全体像を撮り忘れていました…)。1931年型との事で、ラジエターグリルが角ばっています。
▲サイドバルブなので、ヘッドがえらくシンプルですね。
120929千葉工大の復活A型フォード
▲こちらは慶応義塾大学が保有する有名な個体で、地名なしの1桁ナンバーが付いています。これも日本で生産されたもので、上の千葉工大の車と同じく1931年型ですが、グリルには金網のストーンガード(当時の純正オプションでしょうか?)が付けられています。