軽便鉄模アンテナ雑記帳

軽便鉄模アンテナ管理人(うかい)の雑記帳です。ナローゲージ鉄道模型の話題が主

杉山模型 サンデーリバーレイルカーNo.5


まもなく「杉山模型感謝祭」という事で、今回も杉山模型製品をご紹介。「SR&RL RailCar No.5」とラベルにあるこの模型、アメリカのメイン州にあった2フィートゲージの鉄道 Sandy River & Rangeley Lakes(略称:SR&RL)で使われていた単端式レールバスNo.5を模型化したHOナロー9ミリ製品であります。
★この製品は2002年のJAM(国際鉄道模型コンベンション)の際に発売になったもの。プレスとドロップによるパーツを半田付けで組み立てたしっかりとした構成のブラスモデル。プロポーションも走りも良く、スーパーディテールモデルではないものの、ドアノブや前面窓の上のベル、前面窓左下のタイフォンなど、ツボを押さえたディテールが施されています。ご覧頂く個体は塗装済み完成品ですが、「SR&RL」や「5」のレタリングも最初から施されています。
★実物は2フィート軌間なのでスケールでは7mmゲージになりますが、この製品は一般的な9mmゲージとされています。そんな事もあってか少々オーバースケールになっているようですが、日本型の軽便気動車と比べると車体断面は一回りかそれ以上に小さいです。また、実車は後に荷物室分車体を延長し、もの凄く長い単端となったのですが、この製品では延長改造される前の(マトモな?)姿で模型化しています。
★レールカーという事で杉山模型の一連のレールカーやグースと同様の動力装置を使用していると思いがちですが、ご覧の通り同社のクライマックスに使用されている動力と同系のものを使用しています。車体が小さい為にこの動力でないと台車が首を振らない=カーブを曲がれなくなるからでしょう。もっともR100とかの急カーブは無理なので、もう少しゆったりとしたカーブが必要です。

★この製品、輸出用に作られたのかと思いきや、正規に輸出されてはいないそうです。以前は杉山製品は城南モデルやフライングズーなどから輸出されていましたが、この製品が出た頃にはそういった輸出業者が活動を停止してしまっていたのです。メイン2フターファンの某御大は、友人のアメリカ人モデラー達から「スギヤマのレールバス欲しいデース」というメールが来る度、代理購入してアチラに送ってあげていたそうですが、気が付いたら10台近く送っていたとかいないとか。
ちなみに最近は銀座軽便倶楽部の小林さんが各社ナロー製品の海外向けの輸出業務をしていますので、海外モデラーで日本のナロー製品を欲しがっている人がいたら、小林さんのページ(海外向けに英語になっています)を紹介してあげると良いでしょう。

★某御大曰く、「こういう物を買うヤツは日本に15人位しかいないよ」との事。確かに周囲でもこのレールバスを持っているのはワタシと長者丸氏位しか思い浮かびません。あとの15名の方は何処に…。
ちなみに私の所にある個体は、床板に「049」というシリアルナンバーが刻印されています。
★なお、サンデーリバーにはNo.1から5までの5輌のレイルカーがありまして、そのうちのNo.4は1980年代前半に珊瑚模型がHOナロー9ミリで製品化し、国内でも発売されました。ゆうえんさんのブログで紹介されていますので、興味のある方はご覧あれ。