軽便鉄模アンテナ雑記帳

軽便鉄模アンテナ管理人(うかい)の雑記帳です。ナローゲージ鉄道模型の話題が主

Nゲージファインマニュアル4・ローカル駅のストラクチャー

SHIN企画発行(機芸出版社発売)の「Nゲージファインマニュアル」の第4弾、「ローカル駅のストラクチャー」が発売になりました。
★休刊になった「Nゲージマガジン」(SHIN企画が編集担当)は7月と12月の10日発売で、入れ替わりに登場したNゲージファインマニュアルも同様であろうと勝手に想像していたのですが、今回は10月末発売。思ったより早いペースであります。もしかすると年2冊ではなく、2.5冊位出るのかしら?
それはさておき、今回はローカル線の駅の各種ストラクチャーの加工・自作記事が主体。目次を抜き書きしますと

  • 小湊鐵道の木造駅舎ほか
  • 市販製品を加工した木造建築物各種
    • 駅舎の加工例
    • 便所の加工例
    • 待合室の加工例
    • 跨線橋の加工例
    • 旅客上屋の加工例
    • 貨物上屋の加工例
    • 線路班詰所の加工例
    • 別の建物への加工例
  • ホームの構成とその工作
    • 実物の構成
    • 製品の使いかた
    • 製品の加工例
    • ホームの自作方法
  • シーナリィセクションの製作例3種
    • 島式ホームの交換駅
    • 小さな単線駅
    • 対向式ホームの交換駅
  • ローカル駅とその表情

冒頭の「小湊鉄道の木造駅舎ほか」は、今なお古い駅施設が残る小湊鐵道の実物を取材した記事で、カラー写真多数と駅舎の四面図を掲載。最後の「ローカル駅とその表情」は全国各地のローカル駅の実例を写真で紹介。それ以外はすべてNゲージストラクチャーの加工例の記事で、詳細な工作解説が実物例の写真を交えつつ掲載されています。駅のストラクチャーだけで1冊の本にしているのですから、今までのNゲージファインマニュアルと同様に、とにかくボリュームが凄いです。
Nゲージストラクチャーでは駅舎やホームは古くから多数の製品が発売されていますが、お座敷運転で使う事を考えて骨太になっていたり、表現が簡易的であったりと、こだわったシーナリーを持つレイアウトにそのまま使うのはどうも…というのが実情。この本の加工例ではそういった市販製品に手を加えてよりリアルなものに仕上げています。工作解説も相当に実戦的で、図や写真を交えて詳しく解説。一般のレイアウト発表記事では大抵書き飛ばされてしまうところが丁寧に説明されています。文体は後期プレイモデル〜Nマガでおなじみの文体(卓さん言うところの「橋本節」)なので、Nマガ読者であればスラスラと読めると思います*1
★この本は、レイアウトに興味のない方、Nゲージに興味のない方にはお勧め出来ません。作品を眺めて楽しむタイプの模型本ではありませんし、興味がないのに、対象読者でもないのに買って、見当違いの評価をされても困ります。
反対に、Nゲージでレイアウトを作られている方、これから作ろうとしている方には強くお勧めします。広く一般書店に並んでいる訳ではないので「本屋で中身を見てみて…」と言えないのが残念なのですが、より良いNレイアウトを作ろうと思っている熱心な方であれば、中身を見た途端欲しくなると思います。
★ところでAmazonを見てみたら、2017/11/7現在「この本は現在お取り扱いできません」とふざけたお知らせが*2。版元に在庫があるので普通の書店で取り寄せできる筈ですし、神保町の書泉やモデルスイモン各店、通販サイトのホビーサーチその他でも在庫があります。

そういえばホビーサーチを先程見てみたら、このNゲージファインマニュアル4が雑誌・資料集の週間売り上げランキング1位になっており、さらにファインマニュアル1〜3も上位にランキング入り。鉄模のみならず、プラモやフィギュアといった他のホビー関連の本も含めてのランキングです。Amazonが中途半端にしか扱っていないのもあるでしょうが、モデラー間の口コミで、ジワジワ売れてきているのではないか?とも思った次第です。

Nゲージファインマニュアル4 ローカル駅のストラクチャー
発行:SHIN企画
発売:機芸出版社
定価:1800円+税
ISBN978-4-916183-34-7

*1:初期プレイモデルは倉持節が多いですが、後期プレイモデルは橋本節ですよね(ナローゲージャーの余計な追憶)

*2:個人的には、世間で言われる程Amazonは頼りにならないと思います