(その5からの続き)
軽便鉄模アンケート2020、その6回目は「メーカーや模型店などへのご意見」を抜粋してみました。
本項目の全回答については、速報に記載しておりますので、今回は代表的なものを抜粋してお送りいたします。
製品の流通
- 予約だけで販売終了ではなく、手に取って判断出来る様な数量を生産して欲しい。
- 予約するほど信用できる状況でも、発売時期現在の趣味への投資額が予測できない以上、発売日に売り切れ出さないだけの在庫を作ってほしい。
- 車体キット、動力をもっと安定的に供給してほしい。(タイミングを逃すと購入出来なくなるアイテムがあまりに多いため)
★流通や安定供給に対する要望が複数ありますが、これはメーカー側だけに責を負わせるのは酷のような気がします。
メーカーに在庫があっても店では品切れ…(売り切れても再度仕入れる気がない)とか、大手模型店でも1個2個しか仕入れてくれないとか、そのような話をしばしば耳にします。
- 直販で価格を抑えていただくとありがたいです。
- 通販でいい。
★ナローに限らず、マイナーなものは直販、あるいは問屋を介さずメーカーから(一部の熱心な)模型店への直卸の方向に行くしかないと思います。モデルワーゲンは大半が直販ですし、アルモデルやトーマモデルワークスも問屋への卸はせず、直販と模型店へ直接卸です。東京近辺でいえば、浅草の鉄道模型市や蒲田の鉄道模型ショー、さいたま鉄道模型フェスタなどが盛況なのも、中小メーカーにとってのユーザー直販の機会だからというのが大きいでしょう。もっとも、昨今のコロナ禍でこういった直販イベントがことごとく中止となっているのはメーカー側にもユーザー側にも非常に痛いですね。
ただ、コロナ禍で店も休業している、あるいはやたらと外出するのが憚られる状況だと、店やイベントで買うより通販…という事になり、今後は馴染みの店で買うより、メーカーから直接通販で買うという方向になっていくのかもしれません。
- 過去に販売され、今は絶版となっている製品の再生産を実施していただきたい。
- 旧製品の定期的な再生産、再販売
★ナロー鉄模界も何気に新陳代謝している…新しい世代のファンが入ってきている…のですが、長くやっているメーカーは案外その事に気が付いていないと思われます。
中年以降になると感じますが、「つい先日」と思っている事が実は20年前だったなんて事はザラ。「ついこないだ出たじゃん」なんて思っている製品は実は20年前にリリースされたもので、今の30歳前後の人にしてみれば、子供の頃に買いたくて買えなかった製品だったりするのです。
各種スケール
- 1/80,13mm(JM)系列の1/80,9mm(JMk・JM系列の軽便)車輌キボンヌ
- Nナローのことも忘れないでください。
- Oナローの新製品に期待してます!
★最近はストラクチャーなどで1/80と1/87を同時発売する例があるので、車輌でもそうならないですかね?(既にIORI工房の軽便客車キットが両スケールを用意していますが)
Nナローは一時期いろいろ出たけれど、後が続かない状態で、一部のガレージメーカーや同人が頑張っている状態。
Oナローについては、珊瑚やオレンジカンパニーが業務停止してしまい、海の向こうではバックマンOn30が休止状態という状態。もうちょっと何とかならないのか…という気がしますね。
キット
- キットは動力付きのトータルキットでお願いします。
★動力ユニットが容易に手に入るものであれば別売でよいのでしょうが、そうでない場合は別売であることのストレスの方が大きいかも。最初から入れてしまえばよいと思うのですが…
下津井と北勢・あすなろう
- 下電や北勢線の模型化を希望 キットだとなお良し!
- 昭和までの姿だけでなく、現代の近寄ったものにもスポットが当たってほしい。ex)下津井・四日市あすなろう鉄道(※ナローだけの話ではない)
- 近鉄北勢線の模型化希望。
★しばらく前に下津井や北勢線はワールド工芸からキット化されましたし、YAMA模型などからペーパーキットが出ていますが、さほど注目されている様子も無いようです。
正直、北勢270やあすなろう260などはスケール通りで模型化すると相当な長さになりますが、それでも欲しいと思われるでしょうか?
下津井にしてもスケール通りだと相当長め。スケール通りでなく短めにアレンジされたものでよいのか、それともHOナローでなくNナローでの製品化を希望しているのか、その辺り皆さんのご意見を伺いたいところ。
ストラクチャー
★ストラクチャーについては、最近梅桜堂がいろいろと製品を出していますね。レーザーカットや3Dプリントによる少量生産が可能になったのですから、ストラクチャーやアクセサリーについて、もっとメーカーや製品があっても良いと思うのですが。
猫屋線・プラ製品
★プラ製品に期待する声は結構ありますが、猫屋線にしても「よく出せたな」と思う次第。プラの本格的塗装済完成品というのは、相当に難しいのでは?と思います。
ただ、完成品でなく板キットの様なものであれば、なんとかなりそうな気も。客車や貨車などは、立体感や組み立てやすさ、重量などの問題で、プラの利点が活かしやすいのではと思います。トーマモデルワークスがC型客車や運材台車のプラキット(プラモデルと称して)を出しましたが、もっと板キットが出ても良いと思うのですが…。
作品のベースにするにしても、猫屋線を分解して塗装落として切り継ぐより、板キット加工の方がやりやすいと思います。
製品情報
- 車両製品の大きさ(長さ・幅・高さ・ホイールベースなど)を明示してほしい。
- 汎用的に使えて安価な動力ユニットの安定供給をお願いしたいのと、サイト等に寸法や図面の記載があるとありがたいです。
★確かに寸法や図面の記載は欲しいですよね。車輌にしろ動力ユニットにしろ、どれくらいの大きさだか知っておきたいもの。特にナローの場合は実車の大きさが結構まちまちな上に、模型のスケールも統一されていない(Oだと1/43.5~1/48、HO近辺だと1/76~1/87)ので、模型製品としての大きさが結構重要。動力ユニットは寸法が分からないと使えるか使えないかが分からない(ホイルベースだけでなく、モーターの出っ張りその他の寸法も重要)ですし…。案外こういう気遣いが足りないメーカーが多い気がします。
書籍
★「トロッコモデリング」も、在庫がはけるまで20年近く掛かっているので、再販は難しいでしょう…。
ナローのゲージ・スケール解説については、力量のあるライターの方にちゃんとした書籍でやって頂きたいところ。ネットだと現状の事実と自分の希望が区分けできていない例、ナローに詳しくないのにコッチの世界まで言及してくださってしまってアレな解説になっている例もあり…
みんなの願い
★まったくそれに尽きますね。末永く営業していただきたいものであります。
その他
- うかいさん、いつもありがとうございます。日常の空気みたいで(無くなったら大変だし他の人にはなかなか出来ることではない)重要な存在と活動に頭が下がります。ara
★ありがとうございますm(__)m
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