昨年末に実施いたしました「軽便鉄模アンケート2023」、集計結果を速報させていただきましたが、今回から複数回に分けて「分析編」をお送りします。
Q8:あなたの年齢は?
回答 | 件数 | 割合 |
10代 | 1 | 1% |
20代 | 15 | 8% |
30代 | 25 | 14% |
40代 | 20 | 11% |
50代 | 54 | 29% |
60代 | 53 | 29% |
70代 | 15 | 8% |
80~90代 | 1 | 1% |
50代・60代が多く、その次が30代という結果に。
40代が若干少ない事について、その年代は忙しいからと…と思われる方もいるでしょうが、少々違う様な気もします。
以下の記事をご覧頂きたいのですが、3年前の2020年のアンケートと、6年前の2017年のアンケートでは、30代が少なかったのです。
つまり、「現在40代で仕事その他で忙しいから…」ではなく、今40代で、3年前や6年前には30代だった世代=概ね昭和50年代生まれの世代がナロー鉄模界に少ない…というのが正しい見方でありましょう。
そのような訳で、過去2008年からの6回のアンケートの結果をグラフにしてみたところ、年代別の割合の推移は以下の通りとなりました。
調査年 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 | 80代 |
2008 | 0% | 4% | 11% | 50% | 25% | 11% | 0% | 0% |
2011 | 8% | 3% | 10% | 36% | 31% | 13% | 0% | 0% |
2014 | 2% | 6% | 6% | 29% | 43% | 12% | 2% | 0% |
2017 | 4% | 11% | 5% | 23% | 30% | 23% | 3% | 0% |
2020 | 1% | 6% | 8% | 17% | 41% | 24% | 3% | 1% |
2023 | 1% | 8% | 14% | 11% | 29% | 29% | 8% | 1% |
15年前の2008年は40代が50%と半数を占めていましたが、その後ピークとなる年代が3年ごとの調査で徐々に後ろにずれていくのが分かります。
また、2008年、2011年では70代の方はいなかったのに、徐々に増えて、2023年には過去最高の8%となっています。
「高齢者はネット使わない(=ネット上のアンケートには回答しない・できない)」というのもあるでしょうが、日本のナローゲージモデル創世記…エガーバーン渡来→「祖師谷軽便」発表→「軽便鉄道同好会」結成→さーくる軽+けむりプロで87分署結成→ダックスプロジェクト…という流れの中で、中心であったのは当時の若手。その方々が概ね昭和20年代生まれなのです。
また、クラブ等でお会いした先輩方でも、昭和10年代の方は意外と少なく、昭和20年代生まれ以降が多かったのです。
昭和20年生まれの方は今年79歳ですが、15年前の2008年には64歳。そう考えるとこの推移も納得できます。
30代は今回過去最高の14%。これはちょっと驚きました。20代も2017年に11%には及ばぬものの、前回よりも増えて8%。
軽便祭が始まった頃に出現したナロー少年たち(と、彼らに影響を受けた同世代)が30代に差し掛かりつつあるのと、アルモデルや猫屋線その他でナローが手軽にできるようになった事で若手の方々が増えたという事でありましょう。
←軽便祭2006
— しいたけ軌道 (@shiitake_kidou) October 2, 2023
あれから17年
#軽便祭2023→
皆さんはチビコロの方が馴染みがありますかね?
シェフ、写真ありがとうございました!
いつまでもお元気で👋
(@carthagochefshu ) pic.twitter.com/GPupDmwMPI
Q1:あなたの鉄道模型に占めるナローの割合は?
回答 | 件数 | 割合 |
ナローはやってない | 6 | 3% |
一割くらい(ほんのちょっとナロー) | 38 | 21% |
二割~三割くらい(そこそこナロー) | 33 | 18% |
四割~五割くらい(ほぼ半分がナロー) | 26 | 14% |
六割~七割くらい(概ねナロー) | 18 | 10% |
八割以上(大半がナロー) | 45 | 24% |
100%(ナロー以外の鉄道模型はやっていない) | 18 | 10% |
概ね前回と同じような傾向。「ほんのちょっと」「そこそこ」の人も結構多いのは前回からの傾向です。
そこで「一割くらい(ほんのちょっとナロー)」と答えた方が、「Q2:あなたが楽しんでいるナローのゲージとスケールは?」でどう回答されているかを調べてみたところ、以下の通りとなりました。
回答 | 回答数 | 割合 |
1/76~1/87 9mm(HOn30、OO9、1/80-9mm) | 28 | 74% |
Nナロー 6.5mm(Nn3、N-6.5など) | 15 | 39% |
1/43.5~1/48 16.5mm(On30、O-16.5) | 3 | 8% |
1/19~1/25 45mm(Gゲージ) | 2 | 5% |
1/76~1/87 6.5mm(HOn2など) | 1 | 3% |
1/32~1/35 16.5mm | 1 | 3% |
Nナローが少なからぬ割合であることが注目であります。
やはり、猫屋線の登場でナロー9ミリが手軽にできるようになったこと、そしてNナローがロクハンZショーティーなどの「使える」動力や線路の登場で、だんだん現実的になり、「Nゲージレイアウトにナローも敷きたい」という方がNナローを手掛け始めたからでありましょう。
なお、Nナローと回答された方は、「一割くらい(ほんのちょっとナロー)」という方(15人)と「八割以上(大半がナロー)」という方(12人)が多かった事を申し添えておきます。
(その2に続く)
関連する記事
軽便鉄模アンケート2023
年齢とナローの占める割合の過去の結果
- 軽便鉄模アンケート2020・分析編(その1・年齢とナローの占める割合) - 軽便鉄模アンテナ雑記帳(前回2020年の結果)
- 軽便鉄模アンケート2017・分析編(その1・年齢とナローが占める割合) - 軽便鉄模アンテナ雑記帳(2017年の結果)
- 軽便鉄模アンケート2014・分析編(その1・年齢とナローが占める割合) - 軽便鉄模アンテナ雑記帳(2014年の結果)
- 軽便鉄模アンケート2011・分析編(その1・年齢とナローが占める割合) - 軽便鉄模アンテナ雑記帳(2011年の結果)
- 軽便鉄模アンケート2008・分析編3(年齢) - 軽便鉄模アンテナ雑記帳(2008年の結果)
- 軽便鉄模アンケート2008・分析編1(ナローの割合とゲージ・スケール) - 軽便鉄模アンテナ雑記帳(2008年の結果)